2017年1月以降、香港の生命保険会社は、保険監督当局(Insurance Authority)の要請により、一般に「GL16」と呼ばれる「長期保険契約の引受に関するガイドライン(クラスC契約を除く)(Guideline on Underwriting Long Term Insurance Business (Other Than Class C Business))」に準拠して、有配当保険商品(以下「有配当」)の充足率を毎年公表することが義務付けられています。近年の規制の進展を受けて、有配当契約の設計書表示に関するガイダンスが改訂されました。特に、2025年7月1日に発効する有配当契約の給付金の例示に関する例示利率の上限は、販売時点で使用される例示利率について最低限の基準を定めることを目的としています。
こうした最近の規制変更は、販売される有配当商品の非保証給付金の例示額を抑制することから、将来の充足率の開示に影響を与える可能性があります。ただし、本稿執筆時点では、その影響はまだ明らかではありません。本稿では、2024報告年度に基づく最新のミリマン充足率指数を提示するとともに、同指数の過去の推移について分析を行います。本稿執筆時点では、2024年が市場全体で利用可能な最新のデータ年度でした(保険会社によって充足率の公表時期は異なり、早い会社では1月、遅い会社では9月に公表されます)。
本稿では以下の点について論じます。
- 充足率と、有配当保険の例示に関する最新の変更
- 香港の有配当商品が通常提供している非保証給付金の種類
- ミリマン充足率指数の概要
- 各報告年度(2017年から2024年)における同指数および市場リターンのデータ
- 2023年と2024年の会社レベルの充足率の変化
- 会社別充足率の過去の分布状況の詳細分析
- 充足率の今後の展望